研究活動 2020.09.10 断熱(省エネ)・松尾和也先生

松尾先生によるセミナーを開催

年々高まる家の温熱環境への関心。

「エコハウス」への理解をさらに深めて、お客様により快適な環境で暮らしていただきたいという想いから、最新の温熱環境を学ぶ必要性を私たちは感じていました。

そこで、パッシブハウスの第一人者である松尾先生を、泉北ホーム本社へお招きしてセミナーを開催することとなりました。

松尾先生のプロフィール

「実務分野」でのスペシャリスト

松尾設計室代表、パッシブハウスジャパンの第一人者。
「健康で快適な省エネ建築を経済的に実現する」ことをモットーに、2009年パッシブハウスジャパンを立ち上げ、理事としてドイツの最先端省エネ建築の考え方を日本の気候条件に合わせる形で普及促進活動をされていました。

設計活動の他、住宅専門紙への連載や「断熱」「省エネ」に関する講演も多数。
まさに、温熱環境の「実務分野」でのスペシャリストです。

エコハウスの必要性

悲劇を減らすため

松尾先生は高校1年生まで県営住宅に住まわれていました。
そこから近所でも目立つような大手住宅メーカーの新築へ、引越しをされたそうです。

ところが、立派なはずの新築住宅が前に住んでいたボロボロの県営住宅よりもはるかに夏暑く、冬寒いという体験をされました。
その上、光熱費は前よりもずっと高くついたそうです。
「これはおかしい」とお考えになられたことが熱環境を専攻するきっかけとなったのです。

他の先進国では人生で最高額の買い物でこのような不幸を体験しなくてもいいように高いレベルの最低基準が義務化されています。
しかし、日本では義務化されていません。

このような悲劇を一軒でも減らすためにエコハウスが必要なのです。

セミナーの形式

座学と実演からなる

セミナーは、住宅設計者にとって非常に重要かつ必要な知識やツールが提供された上で、実際に課題を繰り返し行うことにより、実際に検討し、計算し、性能とコストの両面から最適な設計判断を行えるようにするものです。

座学と実演からなるからなるセミナーは、毎回約4時間を複数回する本格的なものです。

セミナーの内容

演習は多岐にわたる

熱伝導率・熱貫流率・暖房負荷・一次エネルギー・二次エネルギー・空気が運べる熱量・UA値とQ値の換算などの計算演習。

具体的なパッシブデザイン手法やゾーニング、さらにはプランニング演習。

暖房負荷、冷房負荷、冷暖房費の計算方法と適切なエアコン容量の選定。

ここでは書ききれないほど、セミナーの演習は多岐にわたります。

「夏は暑く、冬は寒い家」を一棟でもなくしていく

私たちは学び続けていきます

「夏は暑く、冬は寒い家」を一棟でもなくしていくこと。
せめて泉北ホームの家に住まう方には、健康で快適な暮らしを送っていただくため、「フル装備の家」の進化はもちろんですが、さらなる設計スキルの向上を目指して、私たちは学び続けていきます。

すべては困りごとが解決された「これからの暮らし」を見つけるために。

※記事は2020/9/10現在の情報です。ご確認のタイミングによっては情報が更新されている場合がございます。

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