ぼくらの家ラボ

構造・性能

2021.05.22

この断熱材は結露するのウソ!?

この断熱材は結露しないけど、あの断熱材を使っていると結露するといわれたんだけど、壁内結露って怖いし大丈夫かなぁ?

「〇〇を使っているから結露する」というものではないニャ。
実際に結露するかしないかは室内の温度・湿度、外部の温度・湿度、断面構造といった様々な条件によって変化するニャ。
雰囲気や感に頼るのではなく結露計算をすることで結露するかどうかの判断がはじめてできるのニャ。

見えないところで起こる壁内結露。
もし壁の中で結露してても見えないし、拭けないし、心配になりますよね。
「〇〇を使っているから(内部)結露する」「〇〇を使っているから結露しない」などという情報を聞いたり、見つけたりして、どんどん分からなくなってしまった経験はありませんか?

そこで今回は、「〇〇を使っているから結露するのウソ」についてご紹介したいと思います。

壁内結露について

家の耐久性を低下させる原因となる

窓や壁の表面に発生する結露のことを「表面結露」といい、壁の中で発生するもの「壁内結露」といいます。
水蒸気を蓄えた暖かい空気が壁(断熱材)の内部に侵入し、このとき、温度低下によって飽和水蒸気量を超えるポイントに水蒸気が侵入すると内部で結露が発生します。

濡れたままの木材は徐々に腐っていってしまい、結果として家の耐久性を低下させる原因となってしまいます。

〇〇を使っているから結露するの嘘

曖昧な理解や誤解をしている会社が多い

「〇〇を使っているから結露する」「〇〇を使っているから結露しない」ということをよく聞きますが、壁内結露するかどうかは室内の温度・湿度、外部の温度・湿度、断面構造といった様々な条件によって変化します。
構成されている中でひとつの部材のみがあるというだけで壁内が結露するかどうかの判断はできないのです。

しかし、結露についてそういった曖昧な理解や誤解をしている人が多いというのが現状です。

結露の発生リスクは「結露計算」で予測する

雰囲気や勘に頼らないことが大事

実際に関西の真冬を想定して、ある条件で結露計算をした結果が下図です。
そして、青色の部分は結露が発生するエリアとなっています。
この条件では外気側の断熱材部分で結露リスクが高いことが分かりますね。

雰囲気や勘に頼るのではなく、構造の強さを構造計算で検討するように、結露するかしないかは「結露計算」で判断するのです。

国の基準による結露計算の設定室内温度は「10℃」

とても現実的ではなく、快適に過ごせる室温ではない

ただ、その結露計算の国による基準の設定室内温度はなんと「10℃」。
室内と外気の温度差が開くほど厳しい条件といえるのですが、とても現実的な室温ではありませんよね?
また、結露計算という言葉自体を知らない会社がほとんどで、計算自体を断熱材メーカーなどに丸投げしているケースがあることです。

つまり、室内温度が「10℃」の設定という計算でギリギリOKだったという可能性すらあります。
要するに『耐震等級1』をクリアしたみたいな話なのです。

暖房をつけると結露してしまう?

基準よりもより厳しい条件を想定して検討するべき

もし、その状態で暖房をつければ、どうなるのか…。
結露に怯えてビクビクしながらエアコンをつけることになってしまうかもしれません。
あくまで最低基準であるため、基準をクリアしているから大丈夫というものではないですよね?

快適な室内温度で暮らしても結露の心配がないようするためには、結露計算は基準よりも実生活に基づいた厳しい条件を想定して検討するべきです。

生活に基づいた室内温度で結露計算

高い安全性を確保できる

実際に関西の真冬を想定して、実生活に基づいた25℃などの室内温度で結露計算をした結果が下図です。
防湿気密シートが湿気の壁内侵入をガードしているため、露点温度が格段に下がって、壁内温度が露点温度を下回らないようになっています。
この条件ではまだまだ余裕があるため結露リスクが極めて低いことが分かります。

快適に暮らせる温度で結露計算をすること

お建てになられるハウスメーカーで確認

長くお住まいになっていただくためにも、ご自身が最適だと思われる室内温度と建築予定地の最低気温でも結露計算がクリアできているかどうかをお建てになられるハウスメーカーで確認してみてください。

  • 結露について曖昧な理解や誤解をしている人が多い

  • 結露の発生リスクは「結露計算」で予測する

  • 快適に暮らせる温度で結露計算がクリアされているかどうか確認しよう

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